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「あ、そういうことだったのか!」: Aha momentはどこからやってくる?


最近、学習アドバイザー養成プログラムのために、Aha moment(アハ・モーメント)についての講義動画を作りました。


Aha momentとは、「あ!」「そういうことだったのか!」と、それまでわからなかったことが突然わかる瞬間のことです。


Aha momentというと、思わぬ発見や新しいことを知った瞬間に起きるという印象があるかと思います。

でも、Aha momentは、何か新しいことを知った瞬間に起こるとは限らないのです。



新しいことを知るのではなく、すでにあるものが「つながる」


私たちの中には、これまでに得た知識や経験、誰かから聞いた言葉、自分で考えてきたことなど、たくさんの「断片」があります。


でも、それらはいつもきれいにつながっているわけではありません。

「あのとき、こんなことがあった」

「そういえば、あの人にもこんなことを言われた」

「頭ではこうしたほうがいいとわかっている」「でも、なぜかできない」。


そんな断片が、自分の中にバラバラに存在している。

ところが、何かをきっかけに、それまで別々だったものが突然つながることがあります。


「あ、そういうことだったのか!」


新しい情報が加わったというより、すでに自分の中にあったものが、ぴきぴき~っとつながる。

私はこの「ぴきぴき~」という表現がとてもしっくりきます。


Aha momentの研究では、これを reinterpretation(再解釈)や restructuring(再構成)と表現します。状況そのものが変わったわけではないのに、それまでとは違う見方ができるようになる。いわば、頭の中で connecting the dots が起こるのです。

私は、ここがAha momentのおもしろさだと思っています。



「突然」の前には、長い時間や道のりがある


そして、もう一つ興味深いことがあります。

Aha momentそのものは突然です。でも、そこに至るまでのプロセスが突然とは限りません。


考えてみる。うまくいかない。また考える。「なぜだろう」と問い直してみる。少し違う角度から見てみる。誰かに話してみる。いったん離れてみる。


一見、何も起きていないような時間の中でも、それまで持っていた考えや経験が少しずつ組み替えられているのかもしれません。そしてある瞬間、バラバラだったものがつながる。

だから、「あ!」という瞬間だけを見ていると、その前にあった大切な時間を見落としてしまいます。


対話の中で起こるAha moment


私は長年、学習者とのアドバイジングをしてきましたが、対話の中でAha momentに出会うことがあります。


話していた人が、突然止まる。そして少し考えて、「あ……」と言う。

この瞬間は、とてもパワフルです。


でも、アドバイザーが何か素晴らしい答えを教えたから起きたわけではありません。むしろ逆です。

問いかけられる。自分の考えを言葉にする。言い換えてみる。「なぜそう思うのだろう」と考える。別の視点から見てみる。誰かの言葉を聞いて、自分の経験を思い出す。


そんな対話を重ねる中で、自分の中にすでにあったものが、新しい形でつながる。

この瞬間に出くわすたびに、対話のチカラ、素晴らしさを再確認します。


Aha momentは「起こす」ことができるのか?


今回、講義を作る中で考えた大きな問いの一つがこれでした。


Aha momentを意図的に起こすことはできるのか?


おそらく、「今からAha momentを起こしましょう」と言って起こせるものではありません。

でも、Aha momentが生まれる可能性のある環境をつくることはできます。

問いを投げかける。違う視点を提示する。「もし○○だったら?」と考えてみる。比喩を使ってみる。それまで別々に話していたことのつながりを一緒に見てみる。

そして、すぐに答えを出そうとしないこと。


Aha momentは、誰かからもらう「正解」ではありません。

自分の中にあったものを、自分自身でつなぎ直す瞬間だからです。


自分の中には、まだつながっていない「点」がある


そう考えると、自分の中には、まだまだたくさんの「点」があるのだと思います。

これまで経験してきたこと。学んできたこと。うまくいかなかったこと。誰かに言われて心に残っていること。ずっと考えているけれど、まだ答えが出ていないこと。

今はまだ、それぞれがバラバラに見えているかもしれません。

でも、ある日の対話や、一つの問いがきっかけになって、それらがつながることがある。


「ああ、だからだったのか」

「私は本当はこう思っていたんだ」

「そうか、だったらこうしてみよう」


そんな瞬間が、次の一歩を大きく変えることがあります。

だから、すぐに答えが出ない時間も大切にするといいかもしれません。

まだ、点と点がつながっていないだけなのかもしれません。


お知らせ:第6期「学習意識改革プログラム」が始まります


2026年9月25日から、第6期 学習意識改革プログラムがスタートします。

このプログラムでは、3か月間、『学習意識改革ノート』(加藤・義永、2024)を活用しながら、自分自身の学びについて考え、そして何より、「対話」を重ねていきます。


一人でノートに向き合うだけではなく、自分の考えを言葉にし、誰かの考えに触れ、問いかけられ、また自分に戻ってくる。

その中で、「あ、私、こんなふうに考えていたんだ」「これとこれは、つながっていたんだ」という瞬間に出会うことがあります。


Aha momentを約束することはできません。でも、自分の中にあるたくさんの「点」を、対話を通して一緒に見つめていくことはできます。


今の学び方を少し変えてみたい方。一度立ち止まって、自分の学びについて考えてみたい方。一人ではなく、誰かとの対話を通して、自分自身をもう少し深く知りたい方。

3か月、一緒に対話してみませんか。


第6期の期間は、9月25日から12月18日までです。 合計で6回のライブ講義があり、第1回の講義は10月2日です。


ご自身の「学び」になんらかの変化を起こしたい方のご参加、お待ちしています!




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